北横岳
北横岳周辺地形図  
 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッ
 シュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平19総使、第512号)
 
 
 2007/1/14
(快晴)
 
8:50 ロープウェイ山麓駅 1771m 11:43 北横岳 南峰 2473m
9:04 ロープウェイ山頂駅 2237m    (小休止 15分)  
10:04 北横岳ヒュッテ 2400m 12:10 北横岳ヒュッテ 2400m
10:32 北横岳 南峰 2473m 13:11 ロープウェイ山頂駅 2237m
   (小休止 28分)        
11:06 北横岳 北峰 2480m          総時間:4時間21分
   (小休止 32分)          (歩行時間:2時間52分)
 どうも冬になると活動が鈍っていけません。峠探訪などを趣味にしている私ですが、冬は峠へ続く車道の多くが冬季閉鎖で閉ざされてしまうというのがその理由です。もちろん雪山なんて滅相もない話で、冬はオフと決め込んでいました。しかし、もともと家にじっと閉じこもっているのが苦手な性分、冬籠り生活にストレスは溜まるいっぽうです。
 
 仕方がないのでバーチャル登山で憂さ晴らしとばかりに、ネット上に掲載されている山行記録を読んでいると、本当にいろんな方が冬でも活動的に登山を楽しんでいる様子・・・これは、自分でもなんとかなるんじゃないか?? 見ていると、だんだんそんな気がしてきました。
 
 早速「日本雪山登山ルート集」という本を買ってきて読んでみると、入門コースの中でも北横岳がよさそうな感じです。ロープウェイを使って一気に標高を稼げるし、山小屋も開いている。夏にも登ったことがあるし、山は北横岳に決定! とまあ、目的地はすんなり決まったものの、さすがに不安も多く、秋からじっくり装備などの準備を整え、天気図を睨んでその機会を覗っていました。
 
 
 @ ピラタス蓼科ロープウェイ山麓駅
 
 チャンスが訪れたのは年も明けてからのこと。天気予報を見ると、日曜日は移動性高気圧に覆われて好天が期待できそうです。
 
 次の日は朝5時に自宅を出発。中央道をひた走り、ピラタス蓼科ロープウェイ駐車場には8時に到着。途中コンビニで買った朝食を食べて始発を待ちます。本日の第一便は8時50分。定刻より10分早い運行でした。
 
 乗り込むと、定員100人のロープウェイは大勢のスキーヤーで満員。同じように山の格好をした人も1割くらいいるでしょうか?
 
 
 A 坪庭
 ピラタス蓼科ロープウェイは標高差466mをわずか7分で駆け登ります。ロープウェイから降り立つと、目の前には白一色の雪原が広がっていました。
 
 それにしても、わずかな時間ロープウェイに揺られるだけで来ることが出来るここ坪庭も、標高は既に2000mを越えています。2000mと言ったら低山中心の私にとっては結構な高さです。しかも初の雪山とあって、テンションは上がる一方なのでした。
 
坪庭
坪庭
 
 同時に到着した登山者の多くは手際よく準備を整え先に進んで行きます。私も山頂駅の前でザックの中からアイゼンを取り出し靴に取り付けました。スノーシューも背中に担いで来ていましたが、トレースはしっかりあり、踏み固められて締まっているのでアイゼンの方がよさそうです。
 
 結局、準備をしたり写真を撮ったりで、ロープウェイ始発組の中では最後尾からのスタートになりました。
 
坪庭
 
 
 しかし、今日の天気の良さといったらどうでしょう。雲ひとつ無い青空と白い雪の強いコントラストに目が眩みそうです。しばらく歩いて振り返ると、山頂駅の背後に中央アルプスの山並みや御岳の姿がくっきりと浮かびあがっていました。
 
 
坪庭
 
 
 B 北横岳ヒュッテ
 
 坪庭では両脇にポールが立ててあり、その間を踏み固められた雪上の道が続いています。今年は記録的な暖冬といわれていますが、これでもいつもに比べると雪が少ないのでしょうか? ここにいると、スキー場の雪不足など嘘のように感じられます。
 
樹林帯へ
 
 
 
 坪庭を過ぎ、道は樹林帯の中へ。ここで、早くも降って来た人とすれ違います。北横岳ヒュッテの宿泊客でしょうか。
 
 道を譲るためトレースの脇に寄ると・・・ズボッとひざまで雪に埋まってしまいました。どうやら、固く締まっているのは踏まれている部分だけのようです。
 
樹林帯
樹林帯を登る
 
 
 樹林帯の登りは緩やで、トレースがしっかりしているおかげで汗もかきません。程なくして、厚く雪をかぶった木々の向こうに三角屋根の北横岳ヒュッテが見えてきました。童話の一幕のような、絵になる小屋です。
 
 
北横岳ヒュッテ
 
 
 
北横岳ヒュッテ
北横岳ヒュッテ
 ロープウェイ山麓駅から1時間。丁度よい休憩ポイントになっているようで、6人程のグループが休んでいました。私もここで小休止。
 
 周囲は白一色の氷点下の世界ですが、ヒュッテの曇った窓ガラス、煙突から立ち上る煙にほっとする温もりを感じます。この安心感は思った以上に大きい、冬山入門として多くの人に選ばれている理由がわかります。
 
北横岳ヒュッテ
ほっとする温もり
 
 C 北横岳 南峰
 
 
 ヒュッテからは再び樹林の中のトレースをたどります。氷結した雪道にアイゼンの歯がよく効き、ザクザクとした感触が気持ちいい。ここから山頂までは本当にわずかで、あまり運動した気にもならないうちに三角点のある南峰に到着しました。
 
 
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 山頂は風も弱く、穏やかなものです。おそらく雪山としては本当に優しい風なんだと思います。それでも気温は氷点下。カメラの操作で手袋をはずすと1分ももたずに手が凍りそうに冷えて痛い。これが本気の冬山だったら・・・うーむ、全く想像できません。
 
 ここからの景色は、まさに絶景。南八ヶ岳の嶮しい稜線、そこから伸びる裾野の広がりは雄大そのものです。そこから南アルプス、中央アルプス、乗鞍、御岳、北アルプスから蓼科山まで見渡せる大展望。日本の主要な山岳が一望できる、こんな贅沢な展望台は他に無いんじゃないでしょうか。
 
 
北横岳からの展望
北横岳からの展望(画像クリックで拡大)
 
 
 D 北横岳 北峰
 
 北横岳は北峰と南峰の2峰からなります。三角点があるのは南峰ですが、実は標高は北峰の方が高かったりします。南峰から北峰は目と鼻の先。せっかくなので足を伸ばしてみることにしました。
 
北横岳 北峰
北横岳 北峰
 
 北峰からは正面に蓼科山の姿を見ることができます。雪化粧した森林の上に円錐形の整った山容。女性的なイメージがありますが、確かに美しい姿です。
 
 
蓼科山
 
 
 東側の眺望にも優れていて、ここからだと浅間山がごく間近に見えます。
 
 
浅間山
 
 
 それにしても、じっと景色を見ているだけだと少し寒い。風を避け、木陰に入ってほっと一息つけました。ただ、雪の上に直に座るとすごく冷たい。周りを見ると、断熱マットの上に腰をおろしている人もちらほら。私も次回は持って行くことにします。
 
 今回もう一つ失敗したのが食事です。いつもの日帰り登山では、昼食などパンなんかで簡単に済ましてしまうことばかりなんですが、さすがに気温が氷点下とあって冷凍庫に入れたかのような冷たさ。寒い中だと冷たいものを口にするのも嫌になります。ガス持参でも温かいものが食べたいと心底思いました。
 
 
 E 帰路分岐 〜 ピラタス蓼科ロープウェイ山麓駅
 
 
 食事を終えた後は南峰に戻り、景色を堪能してから下山にとりかかりました。下りもアイゼンがよく効いて足取りは軽快です。わずか10分でヒュッテに到着。すれ違う人も無く、さすがに午後から登ってくる人は少ないようです。
 
 ヒュッテから少し進んだところに、坪庭が見下ろせるところがあります。たいした登りではなかった気がしますが、それでも坪庭はかなり下。夏はハイマツと奇岩の不思議な空間だったと記憶していますが、冬は一面の大雪原と化しています。
 
 
坪庭を見下ろす
 
 
 雪原に刻まれたトレース。そこを辿るグループの列がわかるでしょうか?
 
 
坪庭を見下ろす
 
 
 
 駆け下って坪庭へ。ここは一方通行になっているので、表示に従い左折します。一箇所急な階段があって苦労するところがありますが、そこから先はロープウェイ山頂駅まで歩きやすい道が続いていました。
 
山頂駅へ
山頂駅へ
 
 
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 私にとって、初めての雪山だったわけですが、コンディションにも恵まれて最高の一日になりました。準備を整えて臨んだつもりでしたが、まだまだ改善点がありそうです。やっぱり、やってみないと分からない事も多いですね。今日、天気がよくてホント良かった。
 
 今回、結局スノーシューの出番はありませんでした。このコース、降雪直後でもない限りしっかり踏まれているようです。
 
 帰りのロープウェイから北アルプスを眺めると、大部分が雲に隠れてしまっていました。こんな日でも雲の中とは・・・。冬の北アルプスは相当気難し屋のようですね。
 
 

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      北横岳 訪問 2007/1/14
          登録 2008/1/7