高川山(たかがわやま)
高川山周辺地形図  
 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)
 を使用したものである。(承認番号 平19総使、第512号)
 
 
 
 
 2007/2/12
(快晴)
 
   7:35 登山口         
   7:49 男坂分岐         
   8:08 女坂合流         
   8:19 高川山(休憩1時間39分) 975.7m       
  10:25 男坂合流        総時間:2時間59分  
  10:34 登山口      (歩行時間:1時間20分)  
 
 
 
 山や峠を歩くことを趣味にして数年ですが、以前と比べてその歴史や背景に興味を引かれることが多くなってきました。必然山と峠関係の書籍で本棚が埋めつくされる羽目になる訳ですが、もともと読書が好きなこともあり、かさ張る本の保管には常に頭を悩ませるところです。新書や文庫本などはこまめに売り払うようにしていますが、一向に減る気配がなく、居住スペースへの侵食は止められそうもありません。
 
 そんな本棚の一角をすっかり占領しているのが定期購読している雑誌『新ハイキング』。他の雑誌なんかはまとめて古本ゴミとして出してしまうのですが、『新ハイキング』はハイキングと銘打っておきながらお手軽な山だけでなく、マニアックな山や廃道同然の峠道なども扱っていて重宝しています。
 
 このときも買ってきた新ハイキングを読んでいると目に飛び込んできた一枚の大きな富士山の写真。撮影場所は高川山という中央線沿線の人気の山らしい。この写真に一目惚れして週末の登山は高川山に即決となったのでした。ちなみに本に記載されたコースは高川山山頂から西に延びる尾根をたどって大幡峠へ至るもの。大幡峠までには鍵掛峠や近坂峠などがあり、いずれは訪れてみたい山域ではありますが、『山と高原地図』では途中まで破線、その先は線無しとなんだか難しそうなルートです。自分もいつか、こういった踏み跡まれなルートを迷わず歩けるようになりたいものです。
 
 
@ 登山口
 
 前日は道の駅「甲斐大和」にて車中泊。準備を整えて登山口を目指します。予定では初狩駅周辺で駐車場を探そうと思っていたのですが付近には見当たらず。しかたがないのでそのまま登山口まで向かうことにしました。ところが、中央線の高架をくぐった先はとんでもない狭路。民家の間を縫うように進みますが、もう対向車が来ないことを祈るばかり。途中から未舗装の林道に変わりますが、かえってホッとしたくらいです。
 
 しばらく林道を進み、登山口手前の路肩にスペースがあったのでそこに駐車。これで駐車スペースもなかったらどうしようかと思いましたが、なんとか路頭に迷わずにすみました。マイカー登山は便利ですが、登山口までの道の状況と駐車場の有無にはいつも心配させられます。駐車スペースは林道脇に数台程度です。
 
 
 
 登山口には最近作られた新品の標識、見ると「新道」と書かれています。この高川山にはいくつも登山コースがあって、林道をそのまま進んでも沢沿いのコースから高川山に登ることができます。地図を見ると新道は進んだ先で更に男坂と女坂に分岐しているようです。行きは男坂、帰りは女坂、と決めて登り始めました。
 
 
登山口
登山口
檜林
明るい檜林の中を登る
 
 最初は間伐された明るい檜林の中を登っていきます。植林帯はジメジメ薄暗くてあまり好きではないのですが、きちんと管理された林は案外明るいものなのかもしれません。
 
 それにしても、のっけから急な登り。檜林を過ぎても相変わらずで、急斜面に九十九にきられた登山道を細かくターンしながら登っていきます。
 
 
 
A 男坂
 
 
 しばらく登って振り返ると、樹木の合間から初狩の町並みが見え隠れ。今朝通って来た甲州街道は既に遥か下で、道行く大型トラックもおもちゃのように見えます。短時間で高度を稼げるのは急坂のいいところかもしれません。
 
 きつい登りにやや息を切らせながら男坂と女坂の分岐に到着。男坂はこのまま尾根を進み、女坂は中腹をトラバースするように続いています。女坂の穏やかな姿に一瞬心惹かれましたが、ここは男坂を選択。
 
 
男坂女坂分岐
男坂と女坂の分岐
男坂
男坂の急登
 
 男坂を進むと傾斜は更に急に。ついにはロープまで現れたりして、険しさを演出してくれます。(ま、あくまで演出で、凍結でもしない限り使うことはないでしょうが)
 
 それにしても急斜面。かつて高川山に登山道がなかった時代、誰かが無理やり登った道を少し整備して登山道にしました!という感じの道です。じれったく九十九で登らず、山頂目指してひたすら直登しているところなど男坂の名に相応しい、なかなか好感の持てる道です。
 
 
 
B 高川山山頂
 
 
 急登を登りつめたところで女坂が合流。とたんに傾斜が穏やかになって、林床にもようやく日の光が届くようになってきました。これまでずっと薄暗い北斜面を登ってきたこともあって、葉を落とした雑木林がひときわ明るく感じられます。
 
 誰もいない静かな登山道。冬枯れの林床を朝日が照らし、陰影がくっきりと浮かびあがりますす。いつまでも歩いていたくなるような気持ちのいい登山道です。
 
 
日が射す登山道
日が射す登山道
 
 急坂の苦労もすっかり忘れて散歩気分で歩いていると「頂上まであと6分」の看板。最後の登りを駆け上がった先には素晴らしい景色が待っていました。
 
 
 
 
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 早朝の山頂には4人ほど。みな立派な三脚を構えて思い思いにシャッターを切っています。レンズの先にあるのは裾野を広げた端整な富士山。澄み切った青空に雪を抱いた富士の姿がよく映えます。
 
 
山頂
山頂
 
 
 
 
高川山からの展望(南)
高川山から南側の展望(画像クリックで拡大)
 
 
 
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 自分もカメラを富士へ向けると、突然視界を横切る動物の影。見ると一匹の犬が山頂の岩に座ってこちらの様子を伺っています。首輪をしているので飼い犬のようですが、山頂にいる誰かが連れてきた訳ではなさそうです。
 
 彼女の名前はビッキー。下山後にネットで調べて知ったのですが、2001年頃から高川山に住み着いているらしく、実はハイカーの間ではとても有名な存在なのでした。どういう事情でここに住み着くことになったのかわかりませんが、飼い主が訪れるのを待っているとも。おとなしい彼女は誰からも親しまれていたようですね。
 
 
高川山のビッキー
高川山のビッキー
山頂で毛繕い
山頂で毛繕い
 
 もっとも、この時はそんな事情など知るはずもなく、山頂に犬という不思議な光景にやや戸惑ってしまいました。
 
 食事を取り出すと近くに寄ってくるビッキー。うーん、じっと訴えるような目で見つめられると何かあげたくなるじゃないか。
 
 結局この視線には抗いがたくワッフルのかけらを差し出すと、妙におどおどした様子で手の中から受け取って行きました。一見人馴れした様子だったのに、やっぱりどこか人間不信なのかもしれません。
 
 
 
 
 それにしても今日はいい天気。北に目を向けると、遠く甲斐駒ケ岳の尖った山容まで見通せます。登山口から山頂までたったの1時間。それでこの景色に出会えるとは、高川山コストパフォーマンス良すぎですね。
 
 
 
高川山からの展望(北)
高川山から北側の展望(画像クリックで拡大)
 
 
 
 
女坂
女坂(振り返って撮影)
 
 その後はボーっと景色を眺めて過ごしていましたが、団体さんがやって来たところで下山としました。
 
 下りは女坂を使いましたが、こちらはごくありふれた整備済みの登山道。軽快に下って30分で登山口に到着。
 
 
 
 
 帰りも甲州街道までの狭路にやっぱり苦戦。時計を見るとまだ11時前。これから高川山に向かう大勢の登山者に気を使いながら車をのろのろと走らせます。そもそもが駅からほど近い身近な山。中央線沿線の小さな山にマイカー登山はあまり似合わないのかもしれません。
 
 
 
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             高川山 訪問
2007/2/12  
                 登録
2011/5/21